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翼を嵌め込んでボルトで締付ける。プロペラ翼には翼軸下部に変節用溝があり、クロスヘッドの偏心して削り出されたピンにブッシュを介して溝に嵌まり込んでいる。クロスヘッドは変節軸に焼嵌めされているので変節軸の直線運動は、翼軸中心まわりの回転運動に変えられる。プロペラボスはプロペラ軸のフランジにリーマボルトで結合されている。ボス内部はグリースを充満して摺動部分の潤滑をしている。またボス内部への海水の浸入を防ぐため翼根元や変節軸先端には0リングあるいは特殊パッキンを使用している。
b.はボス内部に設けられたサーボシリンダによりリング機構を介して翼軸を回転させる機構を示す。c.はボス一体形で、プロペラ翼はクランクピンリングとボルト結合される組立形のものを示す。ボス内部には船内の重力油タンクからプロペラ軸中空部を通して潤滑油を供給し摺動部の潤滑をしている。この形のものは翼の取外しのときボスを分解せずにできる特長がある。
これらはいずれも構造が簡単で保守も容易であり20,000PS程度まで広く使用されている。3・64図には作動時のプロペラを示す。

 

223-1.gif

 

3・64図 プロペラ作動時の状態

 

2)変節装置(油圧サーボ機構)
(1)軸系内にサーボ機構があるもの
CPPが未だ一般的でなかった昭和40年代には変節装置(油圧サーボ機構)が軸系

 

 

 

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